01_>>Ⅱ

 

 

 

 

 

 

 ふわり、と意識が浮上する。
それと共に緩く思考も形を成して行き、脳内を考えが巡りだした。

「(………もうちょっと…)」

自分を包んでいる布団は心地良い暖かさを提供してくれている。
かといって外気が冷たいわけでもなく、布団を着ていても熱くない、丁度良い気温だ。
そんな状況下に自分をもう少し置いておきたくて、つい布団をたぐり寄せる。
瞼の向こうに差している光が眩しいが、もう一眠り出来ない程ではなかった。
それでも眩しさは起床を促しているようで、光から顔を背けるように寝返りを打つ。
次いで枕に顔を埋めれば、自分のものではない香りがした。

「……ん」

それに若干の違和感を感じつつ、再び意識を手放そうとする。
自分のものではない香りを感じて眠ることなど、いつぶりだろうか。
子供の頃は、よく母の香りを感じつつ寝入ったものだ。
それにくらべて最近、ここ一ヶ月は布団で眠れることは無かった。
夜は安心して眠ることが出来なかったので眠らず、かといって昼間ゆっくり眠れる場所が有るはずもなく、大方が野宿だ。ある程度の金銭を持っていなかった事をここまで悔やんだ時は無い。
久しぶりの安眠を心行くまで貪ろう、そう思った時、

「(………ちょっと待て)」

再び感じた意識の浮上は、全く緩いものでは無かった。

「………!」

 ば、と布団を跳ね除けて上半身を起こせば、そこは見たことのない部屋だ。
自分が眠っていたベットと本棚しか置かれていないその部屋は、殺風景にも見える。
先程顔を背けた光源となる窓は、カーテンが掛かっているものの日中だと推測できる陽光を部屋の中に取り入れていた。
そう自分がいる場所を観察しようと、部屋が見覚えの有るものに変わることはない。

「(……ど、どうしようか…)」

なぜ自分がここで寝ていたのか、ここは何処なのか。
というよりも自分は死にかけてはいなかったか。
様々な疑問が浮かんでくる。
そこそこの出血多量で座り込んだような記憶は無いこともない。
記憶に残っている自分は右腕に怪我をしていた筈だ。そう思いつつ右腕を見やった所で、自分が確実に他人のものと思われる服を着ていることに気付いた。
サイズの合わない大きめのシャツの下では腕に軽い束縛感を感じる。
恐らく包帯か何かが巻かれているのだろう。自分を治療してくれた誰かが居るという事に有難味を感じるが、しかし、そう思ったとき部屋のドアが開かれた。

「おっ、起きたか!大丈夫か?お前」

部屋に入ってきたのは、コーヒーカップを片手に持つ青年だった。
髪を茶に染めている彼は、一見ガラが悪そうにも見える。
自分からは余り関わろうとはしない人種な気がする、そう思うが、

「(……あ)」

 昨夜自分を拾おうとしていた人間が居たことを思い出た。
なぜか強く自分のところに来ることを進めてきた男だ。傷ついた人間を見捨てられないという気持ちも分かるが、なぜそこまで強く自分を拾おうとしたのかが理解出来ない。むしろ俺が他人の好意に甘えられなくなっているだけなのだろうか?恐らくここは彼の寝室で、腕の治療をしてくれたのも彼なのだとは思う。自分を助け療養させようとしている事は確かだ。
 しかし、もし彼が、俺を利用しようと拾ったのだとしても、彼が"人間"である時点で警戒する必要性はあまり感じられなかった。むしろ"人間"を自分に関わらせてしまった事に罪悪感を感じる。
…どうしようか。
 包帯が巻かれているであろう右腕に触れ思う。
昨晩の攻防の結果、ナイフで切られたような傷が出来ていたはずだ。
そこにもはや痛みは殆ど無く、同じく罪悪感を増長させる。
その思いは、自分が"人間"では無いがゆえに浮かぶ思いだった。

 

  ■

 

 俺は吸血鬼だ。
正しくは、吸血鬼の血を引いている、と言ったほうがいいだろうか。
確か曽祖父の代が純血の吸血鬼だったらしい。しかし、そこからは吸血鬼の血は薄まる一方で、俺の両親に至ってはクォーターの母と人間の父だ。だから、俺の身体に流れている吸血鬼の血はかなり薄いものだ。
おそらくはそのお陰なのだろう。
太陽の下でも自由に活動できるし、十字架や一般的に吸血鬼が苦手とするものに恐怖感を抱いたことは生きてきた中で一度もない。殆ど人間と変わらない生活を送れる事は確かだろう。

 母に聞いた話では、自分の一族は人間との共生を目指していたらしい。
祖父の若い頃、吸血鬼と聖職者との大きな争いが起こった。
これといって、元来対立していたわけではない。しかし自分たち吸血鬼はどうしても、人間の血を啜り、害を与えて生きていかざるをえない。もちろん人間の血でなくとも構わないのだが、今度は家畜を狙うだけで人に仇なすものに変わりはなかった。大規模な、しかし一般の民衆の不安を煽らないためにも秘密裏に、吸血鬼狩りは行われた。
今でこそ吸血鬼の数はかなり少なくなっているが、その争いの前にはそこそこの数が居たようだ。
現状、各国に点在している吸血鬼の隠れ家で、数少なくなった俺達はひっそりと暮らしている。
定期的に各隠れ家同士で連絡を取り合い、有力な一族の代表者が自分たち種族の総意を決定し、人間――主に聖職者に対する警戒は怠ってはいない。しかしその生き方は完全に敗者のものだった。

 そんな中、吸血鬼の血を薄め、子孫を人間に近づけようとしたのが祖父だったらしい。
彼自身、純血の吸血鬼たる父が居たものの、母は元々は人間だった吸血鬼、従者であった。
微量なものだが人間の血を持った彼は、やはり少しだけ純血の吸血鬼と比ると"人間"に近かったそうだ。
そして、そうやって吸血鬼の血を薄め、人間と同じようなものにしていけば、先に起こった大規模な争いが起こることは無いのではないか、そう思ったらしい。
残念ながら他の一族の理解は得られなかったらしいが、俺の一族にその考え方は受け継がれていた。
母は幼い俺にその話をよく語ってくれたし、争いを好まぬよう、人間を敵視しないよう何度も説かれた。

 しかし、そうは言っても今現在の末代である俺でさえ人間とは決定的に違う身体の作りが多々有る。
回復速度は確実に人間のものではないし、寿命だって、不死でさえなくなったものの人間の何倍有るのかは分からない。この姿だって何十年か前から老けも衰えもしていないし、自分の寿命がどれ程のものなのかは全くの不明だ。
それに、なによりも吸血鬼の血を持っている限り、血を飲まなければ衰弱していくのだ。
人間に近いほどその頻度は少なくても衰弱することは無いが、全く飲まなくていいという訳ではない。
空腹感とはまた違った、いくら物を食べようと満たされない感覚が自分の中に生まれる。
そして、それは吸血鬼を衰弱させ理性を奪い、人間の生き血を啜らせようと常に自分たちを監視している。

 だからこそ吸血鬼は人間と関わることを嫌うようになった。
人間に情が移ってしまえば血が飲めなくなる、というような生優しい理由では無い。
そうやって"吸血鬼"らしい生物の存在が聖職者に伝わることを恐れたからだ。
人間に少しでも勘付かれれば、それがいつ自分たち種族を滅ぼそうとしている連中に伝わるか分からない。
隠れ家としている場所がバレでもしたら一族郎党皆殺しになってもおかしくないのだ。
そうやって今も暮らしている吸血鬼を見る限り、自分の一族がどれだけ稀有な選択をしたのかが如実に伝わってくる。

 それならば、俺はあまり"人間"と関わるべきではない。
母から説かれた一族の教えを大事にしたいという思いもあるが、それを実践した所で迷惑を被るのは人間の方だ。だからこそ、この自分を拾った男とは余り関わってはならない、そう強く思ってしまう。自分が吸血鬼で有ることを勘付けば、自分たちの保身を第一に考える他の吸血鬼がどう行動するかは全く分からない。
だからこそ、どうしたものか、と自分の身の振り方について考えこんでしまう。
やはり彼には一晩の来客として、記憶の奥に閉まってもらうしかないだろう。
これ以上関わるわけにはいかない、そう意思を固め、口を開こうとする。
俯いていた顔を上げ、青年が居た所を見ようとすれば、そこに彼は居らず、俺の目線と同じ、そして思っていたよりも近い位置でこちらの顔を覗き込んでいた。

 

  ■

 

「…っ!?」
「ん、熱は無いっていうか…一般的な体温まで上がったって感じか。
それでも冷たい部類だけどなこれ、やっぱ細いからか?」
「えっ、ちょ」

俺が思考を巡らせている間にこちらに近づいていた彼は、ベットの隣に膝をつき、そちらを見る俺の額に手の平を当ててきた。いきなりの行為に驚き身を引こうとするが、前髪の下に入れられた手の平はこちらの額を追ってくる。 じわ、と染みてくる体温が心地よく、ついそのまま身を委ねそうになる。
しかし我に帰って現状を見直せば、

「(こ、子供扱いか…!)」

うわ、という思いから気恥ずかしさが込み上げる。
そのまま手を離そうとしない青年に対し、

「…あの、これは一体」
「ああ、悪い、びびらせたか?」
「そ、そういうのじゃないけど…」

ほんとか?と言いつつ青年が浮かべる笑みは人懐こそうで、悪い印象を与えないものだ。
そのままこちらの頭を数回柔らかく叩いてから、青年は立ち上がりコップを口に運ぶ。
こちらに投げかけてくる眼差しは優しげなもので、

「(……この扱いは)」

自分の記憶が正しいのならば、この男と会ったのは昨日が初のはずだ。
あの時の疲労はかなり酷く、意識も上昇と下降を繰り返していたが、そこに間違いは無いだろう。それなのに、なぜこんなにも親しげな素振りをされるのか。いや、しかし昨夜も、なにやら色々と世話をやかれた気がする。なさけない、そう思いつつ触れられた額に自分でも少し触れて、こちらを見る彼を見返す。やはり彼が行った諸動作が子供に対するもののようにしか感じられず、それに若干の理不尽さを感じた。
昨晩は何やら押し切られる形で世話になる事を決めてしまった気がするが、一体この男はなんなのだろうか。外見上どう考えても大学生かそこらだ。おそらく彼は俺の事を同年齢かそれ以下だと思っているだろうが、生憎そういう訳ではない。こちらとしては、彼は自分の孫レベルの年頃なのだ。そんな相手に子供扱いを受けるこちらの身にもなってほしい。
とりあえず何か話そう、そう思い口を開く。

「えっと…速水君、だよね…?」
「おう。記憶飛んでるかと思ったけどちゃんと覚えてたか」
「まぁ、なんとか…」

はは、と苦笑を浮かべるこちらに対し、速水はベットの足元に腰掛けて話しかけてくる。

「まぁ、何が有ったのかは知らねぇけど…とりあえず落ち着くまではここに居ろよ。
 お前一人の面倒くらい見られるし。余裕余裕。」
「…あの、それ、なんだけど」

やっぱり考え直して欲しい、そう続けようとすれば、

「はいストップ!お前いま良からぬ事言おうとしたろ」
「…良からぬことって」
「まさに、迷惑かけるのは嫌だからすぐに出ていきますとでも言いたげな顔をしていたね」
「…分かってるじゃんか」
「やっぱな!空気読める男なんだよ俺は!」

それなら空気を呼んで、じゃあ出て行けとでも言って欲しいのだが。
というよりも会話が成立していない気がするのは気のせいか。
聞く耳を持たないとはこういう状態のことを言うのだろう、そう思っていると、

「まぁ…そんなに出ていきたいなら出ていきゃあ良いけど?」
「…い、いいの?」
「それで俺のマイナスになる事は一つもねぇしな」
「それなら…」

ごめん、世話になった、ありがとう。そう続けようとした時だ。
出ていけばいいとこちらの意思を尊重しだした彼は、膝に方杖をつきこちらを見ている。
その表情は先程までの明るいものではなく、少し細められた目は何か言いたげだ。
口に出していることと表情が一致していない、そう思う。
そんなに物言いたげな表情を浮かべられては即座に出て行きにくいにも程があるだろう。
彼を孫程度の年齢と評したのは間違っていたかもしれない。感情が罪悪感から、幼子にどうしたいのか尋ねるような思いに変わってきている気がする。
その感情を無視することも出来ず、つい彼に疑問を投げかけてしまう。

「…なんで、そんな顔を?」
「…そんな顔って」
「凄い何か言いたそうな顔してるから」
「……………」

俺がそう自分の感想を率直に口にすれば、こちらを見据えていた青年は少し眉根を歪め、

「っはぁー……」

そう盛大に溜息を吐いた。

「えっ、なに、俺なんか悪いこと言った?」
「……ちげえよ」
「そ、それなら何で」
「だっからなお前…」

あーもう分かんねえかなあ、と髪を掻き上げた彼はそのまま空になっていたカップを床に置く。
そしてこちらを指させば、

「率直に言わせて貰うとだな。昨日の晩の時点では死にそうになってた奴を、元気になったって言われてハイそうですかと簡単に手放せる奴はそうそう居ない、絶対だ」
「や、でも俺実際いま死にそうじゃないし」
「知るかよ!大怪我してんのに病院にも行けねえ事情が有るような奴を放っとけるかっての。
 言っとくけどな…お前みたいないかにも鍛えてなさそうな奴なんかすぐ殺されっからな!」
「し、失礼な…! 君の脳内で俺の事情がどういう風に解釈されてるのかは知らないけど、そう簡単に死ぬことは無いから!」
「死ぬことはないって事は殺されかける状況に陥ることは有るかもしれないって事だろ!?
 俺の想像とそう離れてもいねぇじゃねぇか!」
「じ、実際まだ生きてるし…!!」
「既に殺されかけてたのか!?昨日のアレとか殆ど半殺し状態だったじゃねぇかそういえば!」
「違、あれは一ヶ月追われた結果の油断で…!」
「はァ!?おまえ一ヶ月も追われてんのか!?意味分かんねぇ! なんとかしようとしろよ!
 なんとか出来なかったのか?むしろ!それなら当分うちから出んな!外出禁止だ!」
「なに横暴な事を…!」
「だっから自分が心配されてるって事に気づけよおー!心配して言ってんだぞ!?これ!」
「なっ…」

ぐああーと天井を振り仰いだ彼に対して、咄嗟に返す言葉が見つからない。
彼が自分を匿おうとしているのは、確実に良心から来ているものだ。なにか彼側の打算が有るような物ではない。心配されるなどど。いつぶりの事だろうか。しかも彼のような若者に。
やばい、なんだ、この

「(……はっず…!)」

顔の体温が上がるのが分かる。
心配される事が無かった訳ではない。だかそれは大凡が社交辞令と言われるような物だ。
ここまで大々的に心配だと言われることに戸惑いを覚える。自分の事について、どうでもいいと思われていない事に照れが入る。何を言っているのかこの男は、俺は見ず知らずの者だろう。俺の事なんて心配しなくてもいい、次いで思うのは捻くれたものだった。
プラスの感情を向けられることにどれだけ俺は慣れていないんだ。
そう思いつつ立てた膝を包む布団に口元を埋めれば、

「ちょ、なにおまえ、照れんなって!かっわいいー」
「やめ、笑うなよ!照れてない!」
「ほんとさあ、心配されてないとでも思ってたのか?あ?
 初対面の人間が、あ、こいつすぐ死にそうって思う程度にはお前は見てて心配になるからな」
「そ、れは、絶対君だけだと思うよ、経験論的に見て」
「ほんとかぁー?お前みたいに弱そうな奴久しぶりに見たぞ」

重ね重ね失礼な事を、そう反論しようとするが、

「ふっ」

あは、と思わず笑いが込み上げてくる。
もはや何が面白いのか自分でも分からない。しかしこの様に笑うことも久しぶりなのは確かだ。
今日は久しぶりを体感することが多すぎではないか、そう思いつつ止まらない笑いに身体を丸める。
突如笑い出したこちらに訝しげな眼差しを送っていた速水だったが、そうしているのも束の間にやりとした笑みを浮かべ、

「まあ、当分俺の迷惑になるしかないって事だな」
「っく、ふ、そ、そうかも…っあはは、やば、腹いた」
「いやいや、そろそろ落ち着けよ…!置いてけぼりタイムにも限界が有るだろ…!!」

なに笑ってんだ!そう言いつつ速水が、こちらが顔を埋めていた布団を引っ張ってきたので、流石に落ち着くべく顔を上げる。は、と息をつきつつ涙目になっていた眦を拭い、口を開く。
もう状況がどう転ぼうと構わない。自分が上手く立ち回れば彼に被害は生まれないし、この場所がバレることも無い筈だ。この一ヶ月、身を隠す場所を見つけられなかったからこその逃亡劇だった訳だし、隠れられる場所が有るという事は正直言って有難い。なので、

「ごめん、ちょっとの間、迷惑かける事にする」

そう口にして、右手を差し出す。
よろしく頼むよ、そう続けようとすれば、

「やっとこさ降参したか、意外と強情だよなお前」
「ちょ、この」

速水はこちらの右手を無視して頭に手を乗せ、撫でると言うよりも揺らすといった風に掻き回してきた。
その表情は嬉しそうなものから、こちらを揺さぶるのが楽しいとでも言いたげな表情に変わっていく。
やめろ、と言いつつ彼の手をどかしにかかるがどうしても力で勝つことが叶わない。
笑う速水が憎たらしいが、どうすることも出来なさそうだったので頭を揺らされながら、

「あの、さ、君、何歳」
「あ?俺?21だけど」
「…おれ!君より年上だから、それもかなり」
「………は?」

ぎし、とこちらに手を乗せたまま動きを止めた彼は、引きつった表情を浮かべている。
大方こちらを年下だとでも思っていたのだろう。生憎そうはいかない。人外を舐めるなと言いたい。ざまぁみろ。重量感を与えてくるだけになった彼の手を片手で振り落とし、軽く笑みを浮かべる。 そして改めて右手を差し出し、

「そういう訳だから、これから宜しく、速水君」
「…………よ、よろしく…?」

狼狽える速水が面白い。本当に今日は久しぶりに、表に出る感情が多い気がする。
新しい環境に出ると刺激が多いというがこういうことか。
それに対してと速水のリアクションに対してもニヤニヤとした笑みを浮かべる。どうだろう、彼が多々俺に取ってきた子供に対する様な態度への仕返しにはなっているだろうか。その笑みは彼がこちらの手を取り、ていうか何歳なんだよですか!?と俺が正しい答えを返すはずのない疑問について問い詰めている間も続いていた。

 


 

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